相談支援専門員 芝本沙南さん:「あなたの悩みを一緒に共有するよ。」人とともに歩む障害者支援の現場から

 障害のある方々やそのご家族を支える「相談支援専門員」という職業をご存じですか?

 今回は、栃木県大田原市で相談支援専門員として活躍する芝本沙南さんに、YouTubeチャンネル「ボランティアのしょうちゃん」にてお話を伺いました。

 

障害支援への道のり

 仙台市出身の芝本さんが障害支援の道を歩み始めたきっかけは、中学時代の経験でした。

学校内にあった支援クラスの子どもたちと関わる中で、「ゆったりした空気感や一緒にいる心地よさ」を感じたことが今の仕事に繋がっています。

 一度は一般企業に就職したものの、「好きだったことを仕事にしたい」という想いが再燃。ヘルパー資格の取得や施設での勤務を経て、現在の相談支援専門員としての役割を担うようになりました。


相談支援専門員の仕事とは

 相談支援専門員とは「障害福祉版のケアマネージャー」のような存在です。

利用者が希望する生活に近づけるよう、福祉サービスを提案し、利用開始後も定期的に状況を確認します。支援内容は多岐にわたり、事業所の見学に同行したり、家庭を訪問して面談したりと、日々変化に富んでいます。

「相談支援専門員だからといって、すべてを解決できるわけではない」。それでも、「一緒に悩み、一緒に喜びながら、少しずつ前に進んでいく姿勢」を大切にしているそうです。

利用者だけでなく、そのご家族の気持ちにも寄り添いながら支援を進める姿勢が、多くの信頼を集めています。


支援の先に見えるもの

 現在、地域に「1人で過ごせても安心できる居場所」を作る取り組みを進めています。

「静かな空間を求める人や、アート活動を楽しむ場が欲しい人たちが、自由に表現できる場所を作りたい」と語ります。

それは、賑やかさや派手さよりも、一人ひとりの心に寄り添う場を目指した取り組みです。


福祉を目指す人へのメッセージ

最後に、福祉に興味を持つ人々へ芝本さんからのメッセージです。

「障害者や障害児という枠組みだけで考えず、1人の人として向き合うことが大切です。まずは友達を1人作ってみてください。その人との交流を通じて、障害者福祉の課題や可能性を自然と学べるはずです。そして、そのつながりが自分自身の世界を広げてくれます。」

 

編集後記

 芝本沙南さんの話からは、相談支援専門員という仕事が「解決者」であるだけでなく、利用者とともに悩み、喜びを分かち合う伴走者のような存在だということが伝わりました。
一緒に笑い、一緒に考える。その姿勢が支援の現場で最も大切なのだと感じました。また、「支援される側」ではなく「その人らしさを生きる主体」として障害者と接する考え方には、多くの学びがありました。

これから福祉を目指す方だけでなく、

誰にとっても心に響くメッセージだったのではないでしょうか!?

リンクはこちら⇨(ボランティアのしょうちゃん)