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礫河原(れきかわら)の生物多様性を守るために NPO法人水辺環境保全研究所の保全活動に参加しました

 先日、水辺環境保全研究所が実施する保全活動に参加し、代表の高橋 伸拓さん(のぶさん)にお話を伺いながら取材を行いました。もともと、うじいえ自然に親しむ会として20年以上活動を続けてきた団体で、2024年4月に新たにNPO法人水辺環境保全研究所としてスタートしました。

 

この活動の大きな目的の一つが、約150年前にこの地域で発見され、新種登録された天然記念物シルビアシジミを守ることと、絶滅危惧種であるシルビアシジミの保全を中心に、河原の生物多様性を守る活動を続けています。

河原本来の環境を取り戻す作業

 今回は、河原に侵入した芝や外来植物を除去する作業です。

一見すると緑豊かに見える場所でも、芝や外来種が広がることで、本来その場所に生育していた希少な植物が育たなくなってしまいます。

作業では石をどかしながら根までしっかり取り除きます。根が残ると再び繁殖してしまうため、丁寧な作業が欠かせません。現地には絶滅危惧種に指定されている植物も確認されており、それらを守るためにも環境の維持管理が重要です。

シルビアシジミを支える植物たち

 シルビアシジミの幼虫はミヤコグサを食草として利用します。河原にはカワラノギクやオキナグサなど多くの希少植物が生育しており、それぞれつながりながら生態系を支えています。

活動は単なる草刈りではなく、河原特有の石がゴロゴロした環境を再生し、生きものたちが暮らしやすい場所を取り戻すための取り組みです。

多くの人が支える地域の自然

 この活動には地域の中学生や高校生によるユースボランティアをはじめ、企業の皆さまも参加しています。

 また、社会復帰促進センターとも連携し、カワラノギクの育成や種まきなど、さまざまな形で保全活動が進められています。保全活動を通じて外来種問題や生物多様性について学び、地域の自然に目を向けるきっかけづくりにもなっています。

地域の宝を未来へ

 自分たちの住む地域に絶滅危惧種や貴重な生きものが暮らしていることを知ってほしい。

そんな思いで活動は続けられています。地域の自然を知ることは、地域を大切に思う気持ちにつながります。河原の豊かな自然を未来へつないでいきたいですね。

 活動に興味のある方は、水辺環境保全研究所のホームページで活動予定をご確認!

ぜひ一緒に地域の自然を守る活動に参加してみませんか?

 

■編集後記

 多くのボランティアが汗を流しながらも楽しそうに活動している姿が印象的でした。一見するとただの草むしり…。ですがその背景には絶滅危惧種や貴重な生態系を守る大切な意味があります。自然を守るためには、地域に暮らす一人ひとりの関心と参加が必要だと感じます。

 今回の活動の様子はYouTubeにて配信中です。皆さんも一緒に応援してください!

https://youtu.be/ZFO9ORyqd7w?si=pMGJFFuD55Xe1gOf

憲法ってなんだ?⇒インフラみたいな、法律の上の、遺産で…

 

ヨシダミネの憲法改正どうする⁈ラジオ「第1回」

  

「若者が憲法改正わからない」ので、ラジオ始めた

69日(火)から、新番組「ヨシダミネの憲法改正どうする⁈ラジオ」が始まった。私たち若者は、憲法改正がよくわからないので、知っているおじさん・おばさんに来てもらい、質問学生と、学生パーソナリティ(私)で議論するという会派番組だ。今回のはそもそも「憲法ってなんだ?」で、ゲストはVネットの会報の書評ライター、白崎一裕さん。質問学生は井本さん(ラジオ学生)だった。白崎さんは足利高校時代、「選挙活動が本当に政治に反映されているのか」という疑問と、学歴で人間を評価する学歴社会への疑問から政治を考えるようになり、最終的に「憲法」を深く研究するようになった。

 

憲法と法律は似ているようでレベルが違う

憲法と法律の違いについて、話は17世紀・宗教戦争の頃のヨーロッパに遡る。当時、自然法と実定法という2つの法概念があり、「自然法は法律(実定法)を上回る(優越する)」という考えが生まれた。自然法はいわゆるモラルのことで、「人を殺さない、盗まない、人にやられて嫌なことをしない」とか、世界中で普遍的な正義や理性、「人間としてやってはいけないこと」を言う。17世紀当時は「神の法」が自然法で、王が決めた法よりも上だという位置づけだった。

憲法や国際法、人権法はこの伝統のもと生まれた「法」で、自然法を内包する実定法である。日本国憲法も国の最高法規であり、法律とは実はレベルが違うのだ。

 

憲法はインフラのようなもの。「社会のつまずきに直面すると身近になる」

ゲスト学生の井本からは「憲法を身近に感じられない」という声。白崎さんはこれは当然のことで、憲法は私たちの日常に当たり前のようにあるからという。いわば上下水道や道路みたいなインフラのようなものである。また、身近に感じられないのは平和である証拠でもあり、個人単位でも、国単位でも、いつか社会のつまずきに直面したとき、憲法を身近に感じる瞬間が訪れるだろうと白崎さんは言う。そんな時のために、今から憲法について学んでおくのは非常に有益だ。

 

今の日本はマス・デモクラシー(大衆民主主主義―マスコミ/大衆迎合/政治の情緒化)

「少数派の意見を反映させるには投票以外にどのような取り組みがあるのか」という質問に対して、そもそも今の日本はマスデモクラシー(大衆民主主義)なのだと答える。マスデモクラシーとは選挙権の拡大とともにマスメディアの影響力が大きくなり、大衆が好むものが迎合され、政治の情緒化を招いていると白崎さん。そういえば、私も深く考えず、皆が高市さんの名前を呼ぶから、テレビで多く取り上げられているから、「自民党がいい」と考えている気がしてハッとした。そんなテレビやSNSが投票に影響しているようでは正当な民主主義ではない。

一方で、ダイレクト・デモクラシー(直接民主主義)は国民が議員などの代表者を介さず意思決定に参加する政治制度だ。代表的なのはスイス。18か月以内に10万人分の署名を集めると、憲法改正案の国民投票ができるイニシアチブ(国民発案)がある。残念ながら日本にはそのような制度はないが、「デモ」も私たちが行える立派な、一番直接的な政治活動だという。

 

日本国憲法はアジア・太平洋戦争の遺産。護憲・改憲だけじゃなく、まず知る

番組名でもある憲法改正については、放送中のFAXで「なぜ必要か?」という意見があった。日本国憲法の歴史はアジア・太平洋戦争の遺産であるといえる。「戦争で亡くなった人たちから、これからの日本に対する思いや考えが憲法には隠されている」と白崎さんは語る。

昔から護憲派と改憲派の論争は絶えないが、自民党が単独で衆議院の3分の2を超える議席を獲得した今、憲法改正の発議はまぬがれないだろう。だが、国会による発議がなされた後には国民投票があり、これは我々に意思決定というボールが投げられるチャンスなのだ。このチャンスを「知らない」という言葉一つで片付けた、では済まされない。国民投票に備えて今から憲法を学び、準備することは非常に大切なことだという。

 

本紹介:『憲法主義』、『檻の中のライオン』

最後に、憲法を学ぶ上での導入書を紹介いただいた。①『憲法主義』内山奈月・南野森(2014, PHP研究所)は、アイドルと憲法学者が対話形式で憲法の本質について追及する。②『檻の中のライオン』楾(はんどう)大樹(2016, かもがわ出版)は、檻を憲法、ライオンを権力と見立て、憲法が権力を制限するものということを表している。憲法について学ぶ最初の一冊にふさわしい本。

   

次回714日(火)のテーマは「憲法9条」。憲法改正と聞いたら9条を思い浮かべる人は多いのではないか。次回もゲストは白崎さんです。

 

編集ラジオ後記

ながながとブログを書いてしまい申し訳ございません。学生パーソナリティの吉田です。今回もいつものごとく矢野さんから「憲法改正どうするラジオやれ」との命を受け、わけも分からぬまま放送当日を迎えていましたが、非常に面白い番組になること間違いないです。来週もお楽しみに。(吉田美音)

 

電話が怖い、メール使えない高校生に、「2週間で1社に決めろ就活」を変えたい高校教師

 

働くことのイメージがない高校生

512日の「みんながけっぷちラジオ」では、栃木県立那須拓陽高等学校の進路指導主事・ 佐藤陽太さんをゲストに迎え、「高校生の就職」をテーマに話を伺った。那須拓陽高校は元は農業高校で、普通科と農業関係科あわせて1学年約240人のうち30%が就職するという。

番組の中で印象的だったのは、「高校生は働くことにあまりプラスのイメージを持てていない」という佐藤先生の言葉だ。生徒たちは「お金は欲しいけれど、できれば働きたくない」と感じている一方で、そもそも働くこと自体のイメージが湧いていない場合も多いという。親や先生以外の大人と接する機会が少なく、仕事を具体的に想像できないまま進路選択を迎えている現状が見えてきた。また、「とりあえず大学へ進学する」という選択をする生徒も多く、本当に自分が何をしたいのかを考える機会が不足していることも課題として語られた。

 

一同驚愕! 「短かすぎる」高校生の就活 

番組では、高校生の就職活動の仕組みについても詳しく話があった。高校生の求人票は毎年71日に解禁され、夏休み前まで(7/20頃)のわずか12週間で見学先(受験先)を決めなければならない。さらに栃木県では「一人一社制」で、大学生のように複数社を受けて比較することはできない。400500社の求人の中から、短期間で将来を決める現実に驚かされた。

 

480分の2。理由は「メール使えない、電話できない」

こうした状況を変えたいと、佐藤先生は3年になる前、「高校12年生向けの企業見学制度」づくりに取り組んだ。先生1人で60社以上の企業に協力を依頼し、夏休みに自由に企業見学できる仕組みを整えた。しかし実際に参加したのは480人中わずか2人。理由は、「部活が忙しい」「就職をまだ自分事として考えられない」こともあるが、「メールが使えない」「電話するのが怖い」といった「それ以前」の声もあった。LINEInstagramDMが中心の世代だからこその、社会的なコミュニケーションの経験不足も見えてきた。

「来年は、学校で予算を増やしてもらい外部委託で高校生の企業見学会をはじめたいと、上に交渉中です」と佐藤先生。他の高校にも波及するともっといいですね、と未来も語っていた。

 

「学ぶ意味」をどう伝えるか

数学教師の佐藤先生は生徒から「就職したら数学なんて使わない」と言われることもあるという。しかし先生は、「数学そのものを使うかではなく、学ぶ過程で身につく力に意味がある」と話した。

「部活動でも、将来バドミントンの技術を直接使うことは少ないが、努力する力や考える力、継続する姿勢は社会に出てから役立つ。数学も同じで何を学ぶかだけでなくどう学ぶかが大切ですよね」と。

一方で、「今の高校教育は少し難しすぎる部分もある。もっと基礎基本を学べる仕組みが必要ではないか」という率直な意見も語られた。

 

〈放送後記〉

 

今回の放送を通して感じたのは、高校生の就職の問題は本人だけの問題ではないということだ。就活制度の古さ、働くイメージの不足、大人との接点の少なさ、教師の就活知識の少なさ、高校の就活予算が少ないなど、さまざまな課題が重なっている。だからこそ、学校・企業・地域が一緒になって、高校生が「働くこと」を前向きに考えられる機会を増やすことが大切なのだと感じた。(ラジオ学生 野田)