「毎日通える通信制」の自由

108日のみんながけっぷちラジオでは日々輝(ひびき)学園高等学校宇都宮キャンパスの飯島幸次先生をゲストとしてお迎えした。日々輝学園は栃木県塩谷町に本校を構える通信制高校だ。「通うことのできる通信制」で、希望すれば毎日通うこともできる。今回の放送では日々輝学園の特徴、加えて飯島先生の思いについて伺った。

 

7、8割は不登校を経験。社会の一員になるための高校生活

卒業することを目的とする高校もあるが、日々輝学園はそうではない。高校時代に必要な学習をするだけではなくてその先の社会に出ていくことを意識している。例えば、生徒は登校しなくてもレポートの提出で卒業単位を取得できるため、逆に職場実習など〝長期のインターン〟に参加することもできる。これは発想の転換ともいえる。「学校に行かなくてもいい」ことの柔軟性を活かしてほかのことに参加してみる。出席が単位に直結する全日制高校ではできないことだ。

高校としてはかなり特殊な日々輝学園で、先生をすることのやりがいを聞いた。飯島先生は「生徒の成長過程を見守ることだ」という。日々輝学園全体の7,8割は不登校を経験している。そうした生徒が学校生活や課外活動を通して成長する姿、だんだんと登校できる日数が増えていく過程を一番近くで見守ることや、卒業生が近況報告に来てくれることがやりがいになっていると語った。

 

学校に行く意味は「自分の持つ選択肢に気づくこと」

 

 今、日々輝学園のほかにもたくさんの通信制高校があり、中学校卒業後の進路の選択肢は幅広い。そんななかで学校に通う意味とはなんだろうか。

飯島先生は「小学校と中学校は社会性を身に着けるために、大学や専門学校は人脈を広げるための役割を果たしている」と言う。その中間にあるのが高校で、自分の進路をどうするのか考える時期に相当する。最も重要なことは「視野を広げる」ことだ。学校に通わず、インターネットばかりに情報源を頼っていると検索履歴で情報が偏り、自分の好み中心の視野になってしまう。学校に行く意味とはいろんな人がいるところでいろんな情報を得て、自分のもつ選択肢に気が付くことだ。

現代の学生は進路により多くの選択肢を持つようになった。「進路選択の際はよく考えるべきだ」という。今の気持ちや感情で進路を選ぶとその先でつまずくことがある。自分の世界が広がってない状況や、選択肢の存在を知らない状況で決定してしまうとうまくいかないこともある。だから、まずは一通り見ることをお勧めする。「得意だから・・・」という気持ちだけだと、合わなかったときに選択肢が狭まる。その点、普通科である日々輝学園はどの進路選択するにしても汎用性ある学校だ。楽な方に流れるのではなく、具体的な未来の暮らしや、学ぶことを考えてほしいと語った。

 

【放送後記】

 学び方の選択肢が増えるなか、自分にとってより良い選択をするには、自分の視野を広げてよく考えていく必要があると思った。私も自分が何を学びたくて何をしたいのか改めて見つめなおそうと思う。(ラジオ学生 野田)

 

 youtube→ https://m.youtube.com/watch?v=BKIMboKSeA8