「公民館で週2回、無料塾」どんな子どもも勉強できる場所
7月30日のみんながけっぷちラジオでは、小中学生を対象とした学習支援を行っている一般社団法人とらい代表理事の箱崎大稀さんをゲストにお迎えし、自身の活動についてお話を伺った。
箱崎さんは大田原市内の公民館で週2回、無料で子どもたちに学習支援を行う「タイガースクール」を開いている。活動のきっかけは子どもの学習において地域格差、経済格差をなくしたいという想いだったという。大田原市の中心部は学習塾が密集しているが、そこに通うには経済的余裕と送迎など親の協力が必要であり、学習塾で勉強できる子どもは限られている。箱崎さんはこのような現状を見て、どんな子どもも学習できる場所、また親にも安心して子どもを通わせることができる場所をつくりたいと、今年の4月から活動を始めた。多い日には10人以上の子どもたちが公民館に集まる。「こんなにたくさんの子どもたちが来るとは思っていなかった。それだけこの地域で学習の場に対する需要があったんだと改めて実感した」と話した。
家庭が安心できる、居心地の良い場所であるために
「宿題やったの?」「今やろうと思っていたよ」よくある親子のやりとりだろう。子どもが勉強をしているのか不安になって習慣的に聞いてしまう親も多いのではないだろうか。しかし、子どもからするとそれがストレスになっているかもしれない。箱崎さんは、このような互いにストレスになる状況を取り除き、家庭が子どもにとっても親にとっても安心できる居心地の良い場所であってほしいという。これもタイガースクールを始めたきっかけであるという。「ここで宿題を終わらせることができたら家で思いっきり遊べるね」。そのためにタイガースクールでは時間を細かく区切り、メリハリをつけて勉強することを心がけているそうだ。
「子どもたちはいつも元気いっぱいで笑顔なんです」。当初はそれに圧倒されて、場の作り方や運営方法に悩んだこともあったそうだが、今はこれが箱崎さんのやりがいでもあり、活動のエネルギーになっていると嬉しそうに話した。
活動の輪を広げて、大田原にたくさんの学び場を
タイガースクールのような無料の学習支援やフリースクールは他県と比べて栃木県はまだまだ少ない。箱崎さんはその若き先駆者として、子どもたちのために活動している。認知度は少しずつ上がってきていて、最近では行政に活動を紹介する機会もあったという。「今後は資金や人手を増やしてもっと活動の規模を広げていきたい。来年にはフリースクールも実現できたら」と話す。しかし、1人では限界がある。自身の活動に関する情報発信も積極的に行い、賛同してくれる人や同じような活動してくれる人が増えて、大田原市で子どもの学び場をつくる活動の輪が広がってほしいと語った。
(ラジオ学生 ながたき)
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