◇県北で社会貢献やボランティア、SDGs活動に積極的に取り組んでいる方々にしょうちゃんが聞く!本日の気になるこの人は、
那須塩原市社会福祉協議会の柴田直也さんです。YouTubeチャンネル
ボランティアのしょうちゃんで
インタビューをさせていただきました。
◇柴田さんは社会福祉協議会(社協)の活動はどのくらい?
---今9年目になり、那須塩原市内で福祉総合相談をしています。赤ちゃんからお年寄りまで分野・世代を問わず全てを受け止める相談窓口相談の担当をしています。その前は市内の総合病院で相談員をしていました。
◇まずは子どもから…那須塩原市の子ども食堂が増えた理由の一つに柴田さんの名前があがります。
---そこまで大げさではないかと思うんですけど、入った時はどちらかというと「子ども食堂=貧困世帯への取り組み」のようなところで2~3か所ありました。今は20か所です。
--すごく増えましたよね、どうやって増えた?
---コロナ禍を気に、子どものために何かをしたい人が増えて、地域の人と話していると、子どものために何かをしたい人がたくさんいます。ですが代表者にはなりたくない。むずかしい事じゃなくてごはんを作ったり宿題をみたり子どもと遊んだりそんなことならできるよっという人を集めてサポートをしていきます。そこで決め手となる代表者が見つかればすぐにできるよう支援していきます。
また、那須塩原市内に公立公民館が15か所あるんですけど、そこに一人ずつ「地域支え合い推進員」という職員が配置されているので地域に細かく入りながらどういった人がいてどういった活動があるのか、などと日々動いています。
「地域福祉の推進」が社協の使命と社会福祉法に書いているんですけど、実際に関わってみると、とても範囲が広いですね。
◇市役所と社協って一緒?ちがう?
市役所は公務員、社協は、社会福祉「法人」なので、よく「半官半民」と言われるんですけど、どちらの要素もあったりします。また那須塩原市社協は市役所の中にあるので市役所の人間だと思われているようです。まぁそれもメリットにしながら柔軟に動ける官と民のいいとこどりをしながら活動しています。
◇既存の制度のはざまにある問題とは?
---総合相談で多いのはひきこもりです。国の調査でひきこもり状態の方が推計146万人います。
また8050問題ってあるんですけど、80代の親がいて同居している50代の子どもが働いていない、また何らかの生活課題がある。それに親は自分が無くなった後の子どもの心配や、年金だけで暮らしていけるかなどの問題もあります。むかしは7040問題でしたが高齢化でどんどん上がり9060問題となるのではないのかなと思います。どちらも介護保険の対象ですし、複合的な問題もあり介護保険だけでどうすればいいのかという制度のはざま問題が浮かんできます。
◇ひきこもりもいろんな状況がある?
---そうですねぇ、学齢期からひきこもりでずっとひきこもりの状況、仕事でのトラウマを機に家に閉じこもってしまう、病気療養など、ひきこもりの理由が人それぞれになっています。その人とその家庭のサポートが必要にはなってきますが、なぜ今そういう状況になっているのか知るところから始めます。でも、本人に会えるのはまれです。相談は本人ではない第3者から来ることが多くありますが、じつは本人は困っていないこともあったりしますので(本人にとっては余計なこと)慎重にいきます。
◇本人の状況は?
---ひきこもりの状況も、部屋に閉じこもりきりなのか、家の中なら自由にいられるのか、ちょっとした自分の買い物はできる、年に数回は外に出れるなど、相談に来たかたは、「ひきこもりなんです。」と話されますが実際はどういう生活を送っているのかを把握します。
◇家族支援が大切?
---ひきこもりは家族支援が重要で、家にいて一緒に暮らしている家族が毎日、本人に良くない声かけをしてしまっている場合もあるんですよね。「今日も働かないでいいな」とか「おれはこんなに頑張ってるのにずっと家にいていいな」とか毎日の積み重ねが本人を委縮させる理由にもなっています。当初のひきこもりの理由と変わって外に出られなくなってくる、いや部屋からも出られなくなる。なのでまずは家庭の中を安心安全の場所にしないといけません。
ご家族に声かけや接し方を助言したり、あえて何もしないように見守りをお願いしたりとか、ご家族の悩み事も家族をまるごとサポートする取り組みに動いています。
◇ひきこもりの手前、不登校の児童生徒は?
---コロナ禍の休校明けに、不登校児童が2倍に増えています。今までは学校には行くものだと思うのですが、行けない状況になった子どもに対しては学校復帰を前提としない支援が必要で、学校に行けなくてもいいんだけど、じゃあどういうふうに生活をしていくのかが支援として求められると思います。
◇状況が一人ひとりちがう?
---そうなんです。
そういった子どもに対する制度やサービスがありません。ですのでお子さんや家庭の状況を把握しながら、生活の中心である学校との関りは欠かせません。
やはり、一人ひとりちがったオーダーメイドの関わりが必要です。
◇いま抱えている困りごとは?
---困っている人はたくさんいるのですが、体は一つだし24時間は平等ですので…いろんなサポートを考える時に、集まる人は同じようなメンバーになってしまって同じ人がいくつものわらじを履いているようになってしまっていることですかね。
あとは、官民連携でいろんな分野の人たちとどうつながれるかも大切になっています。そして、支援者も実際に困っていることをシェアする事が大事で、言わないと困っていないと思われる、できていると思われることも。
◇皆さんに伝えたいこと
---社会福祉協議会だけでできることはありません!
地域の皆様をサポートすることが私たちの仕事です。ぜひ、皆さま社協に興味を持っていただき関わってください!何かあればご連絡ください!
そして、もし困っている家庭があったら
お近くの社協にご相談を!
編集後記)
福祉に関する様々な悩みや疑問に対して、どのようにサポートを行なっているのかを詳しく知ることができました。
柴田さんの熱意と専門性がどれだけ地域社会にとって重要であるかがよく伝わってきました。
ぜひこのインタビューを通じて福祉総合相談の役割について深く理解していただければと思います。ご覧いただきありがとうございました。(しょうちゃん)
リンクはこちら➡ https://youtu.be/SJd9ZlTmNfs?si=Q4UwQpowpB7JbbUy