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「本能に従って遊んでほしい」。荒れ地で何をやったら楽しいか、皆で考える。

「本能に従って遊んでほしい」。荒れ地で何をやったら楽しいか、皆で考える。

 

 

5月21日の環境ラジオのゲストはキリフリ自然学校の金井聡さんでした。日光の霧降高原のふもとを中心に活動している。「子供たちの遊ぶ場所を提供したい」と始まったキリフリ自然学校は、日光の子供たちにとって貴重な場所になっている。現代の子供たちは社会生活において「理性」が重要視されているが、金井さんは子供独自の「本能」に従って遊んでほしいという。だがここで気を付けるのは、周りも一緒に楽しんでいるかどうかである。自分たちの考えた遊びを周りの友達や大人が楽しんでいる姿を見て喜びを感じてもらうのだ。
●やらせるのではなく、やりたいことをする。
また、自然学校は子供たちが自分で遊びを考えられることを目指している。近年の子供は何かを与えられたり、用意されたりすることが多い。そうではなく、何も用意されていないところから、何かを生み出してほしい。それが体現されているのが活動拠点の「荒れ地」である。水以外は何もないような場所だが、あえてここを遊びの拠点としている。何もない状態から「何をやりたいのか。何をやったら楽しいのか。」を考える。その遊びを大人も全力で楽しむ。やらせるのではなく、やりたくなったことをしてもらうのだ。
●「男気ジャンケン」。勝ったらバケツの水かぶる
このような思いで活動している自然学校での面白い遊びの代表例が「奇祭・男気じゃんけん」という遊びだ。じゃんけんをして勝ったらバケツ一杯の水をかぶるという簡単なものだが、これは決して罰ゲームではなく、水があるとかけたくなるという子供たちの興味から生まれた遊びだ。大人も巻き込み、時には保護者をも巻き込んで楽しむ。この遊びを通して子どもたちがやりたいことを認めてくれる保護者の方が現れてほしいという思いもある。
キリフリ自然学校のような子供たちを認めてくれる場所が増えてほしいと私は思った。(しまちゃん)