4月26日のゲストさんは、特定非営利活動法人栃木DARCから栃原さんでした。
DARCとは薬物依存者の薬物依存症からの回復と社会復帰支援を目的とした回復支援施設です。
―ダルクミーティングー
薬物を始めた原因は人それぞれです。他人から勧められた人、面白半分だった人、なにか辛い過去から逃げてしましたかった人。DARCではNA(ナルコティスク・アノニマス=無名の薬物依存症者の集会)を利用した、さまざまな回復プログラムが用意されていています。その一つにダルクミーティングと呼ばれるグループセラピーがあります。今回このミーティングに事前に取材で参加してきました。公民館の一室に10人が集まっており、一人が司会でトークテーマについて話をしていきます。ミーティングのルールは話を遮ったり「否定」や「意見」はなし。話す順番も決まっていないので話したくなった順番に話をします。これは「言いっぱなし、聞きっぱなし」のスタイルで、薬物に依存していた過去の体験や今の思いなどを語り合い、自分に向き合うトレーニングです。
ー「みんなで頑張れる」のが強みかも!?ー
自分の話をして、誰かに聞いてもらえる、共感してもらえる体験を通し、しっかり自分と向き合えるようになります。定期的に行うことで、自分自身のメンテナンスがしっかりでき、薬物に頼らなくても自分の人生を気に入ることができます。ミーティングには約10人が集まります。一人で依存からの回復を目指すのではなく、みんなで一緒に頑張ることができる、これが強みだと感じました。
栃原さんは、薬物依存から家族との関係性が悪くなる人や、薬物依存に家族が関わっている場合もあります。困っているのは薬物依存者だけではありません。今後は家族への支援も進めていきたいと話していました。
―生きづらさとミーティングー
自分のことを言葉にして自分で理解する。この過程は薬物依存支援だけでなく、日常生活において必要なことだと思います。また、「言いっぱなし、聞きっぱなし」のスタイルのミーティングで話す機会は、自分を認めてくれる居場所にもなり、もっともっと広がって行くべきだと思いました。私の周りにも「生きづらさ」を抱える友達がいます。生きづらさの解消においても、ただ話を聞いてくれる人の存在はとても大切だと思います。こういった関わり方が広がっていくといいなと感じました。(うじいえ)