8月18日のゲストは、宇都宮大学 地域デザイン科学部 教授 の髙橋 俊守さんでした。髙橋さんは10年ほど前から、県や大学と協働で栃木県内の鳥獣被害対策を行っている方です。今回のラジオでは、県内の鳥獣被害に関する現状、そして今後求められる対策についてお話ししていただきました。
「知識」を活かして「自然」を守る
東京都出身の髙橋さん。15年ほど前に栃木に移住してきた際、栃木の優大な自然に大きな感銘を受けたそうです。「幼少の頃からあまり自然に触れてこなかった私にとって、栃木の山々に広がる緑は本当に新鮮だった。」髙橋さんは当時をこう振り返ります。しかし移住から数年後、その優大な自然に潜む1つの課題に気づかされます。それが“鳥獣被害”でした。年々“農作物や畑が荒らされる” “人間の住む住居に巣を作られる”などの被害が多く聞かれるようになってきたのです。そこで髙橋さんは10年ほど前に、自身の専門である“地域生態学”(人と自然の適切な共生の方法を探る学問)の知識を活かし、県や大学などとも連携して、この被害を食い止める活動を始めることを決意。そして現在では
・農作物を荒らされないよう畑の周りに電気柵を設置する
・動物が人間の住む集落に侵入してこないよう、森の中に罠を仕掛ける
などの取り組みを行っています。
意外と知らない!? 身近に潜む鳥獣被害
ここまでの文章を読んでいて、“鳥獣被害”って農村や山間部など自然の多い地域だけの問題だと感じていませんか?実は決してそんなことはありません。県都であり都市部が大きく広がる宇都宮市でも、ハクビシンを中心とした鳥獣被害が近年多く発生しており、
・住居への侵入
・人間の捨てたゴミを食い荒らす
などの被害が今年も数多く報告されています。人々が多く行き交う都市部では、人を巻き込む危険性があるため電気柵や罠を設置することができず、未だ適切な対策を見出せていないのが現状です。髙橋先生は「都市部での被害を食い止めるためには、人間の生活スタイルを少しずつ変えていくことも必要ではないか?」と語っていました。例えば「ゴミ出しの時間や捨て方を工夫する」でも構いません。まずは私たちの日々の行動から少しずつ見直していくことが、あらゆる鳥獣被害を無くす第1歩に繋がるのではないかと私は考えます。(とうま)
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「学生パーソナリティー@みんながけっぷちラジオ(@Tuesdayonair)」
今回の担当学生はとうまでした!
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