16時間乗って4.5時間やった、災害ボラ!

●行ってみたら茫然自失のおばあさんが

9/17、台風10号による岩手水害ボラに初めて参加しました。金曜の深夜出発で土曜深夜戻り、全行程25時間半のボランティア・バス。現地で丸一日作業ができるツアーで、初心者の学生からベテランまで混成チームの17人でした。

 現地、久慈市ボランティアセンターの指示書には「一般家庭の空き地の泥だし」とありましたが、実際に家主のIさん(70代独居女性)とお話しすると、もっと大変でした。床上浸水したので床下には泥がまだ残っていて、壁にはアオカビや黒カビが発生。家具や家財、電化製品なども全てダメになってしまい茫然自失の状態でした。

 男性陣と手分けして、屋内は女性陣が、掃き掃除、床拭き、壁のカビ落しをしながらⅠさんと世間話。家族のことや岩手の話をしているうちにだんだん気持ちがほぐれてきて表情が明るくなりました。「災害ボラは体力に自信のある男がするもので、女性が行っても足手まといになる」と思っていましたが、実際は家屋内の片付けなど主婦ならだれでも日常的にやっている仕事です。「おしゃべりして気持ちをほぐすことは女性ならではの持ち味だよ」と励ましの言葉もいただきました。

 

●やってくれたことへの感謝と、あとくされのないところがイイ

 災害ボランティアの意義・意味について考えてみました。行く前は、正直なところ「往復16時間かけ、現地で4時間半しか作業ができないのに費用対効果があるのか?」という気持ちでしたが、被災者の側に立つと「わざわざ遠方からかけつけてくれたことに深い感動があるらしい」のと、「ボランティアはしがらみがない(地縁がない)から頼みやすい、つまり後々恩義に感じなくても良い」というところ、の2つがメリットかなと思いました。

 また、ボランティアしていると地元栃木で災害が起こった時に、どうすればいいかわかる人が増えるんだなぁと思いました。

 新人職員サワネとしては、ボランティアバスの添乗や事前の準備など、運営に関わらなければ大変さを知ることもなかったので、非常に良い勉強でした。

 さらに今回、特にボラバスの参加費の表記について「旅行業法に抵触するのでは」との指摘があったり、それを何とか苦肉の策でしのいだ点は、今後、国も市民活動団体も解決しなくてはならない大きな課題だと思います。まだまだ被災地は手つかずの所が沢山あり、せめて寒さが本格的になる前に何とか先の見通しが立てられるレベルまで復興させなければなりません。参加を迷っている方がおられたらぜひ10/22ご参加下さい。