世界中の人に愛されるチョコレート。カカオの木の実を割ると白い豆があり、これが原料。生産地は途上国が多いので児童労働の問題も伝え聞く。
フランスに南米やアフリカのカカオ栽培者たちと契約をし、有機農法の最高品質の豆を扱っている会社がある。そこで作られた原料用チョコレートは全世界に流通し、日本へも。そしてこの店にも届けられている。ご主人が一つ一つ手づくりでチョコに成型している。つまり、生産者と消費がつながっている。
店は鹿沼の福田屋百貨店の西側、石づくりの元穀物倉庫を改造した中に在る。小さな美術館のような雰囲気。工房の他、季節によってカフェのスペースもある。若い作家やミュージシャンとの出会いがあればギャラリーやライブの企画も。これらを夫妻で運営している。
ご主人は元々食べものに興味関心があり、味を追求していくうちに有機栽培のカカオ豆に出合った。そのおいしさに感動し、原料を吟味したオリジナルチョコレートを作ろうと思い、2008年に創業。本当においしいものを提供することで店が継続し、結果的に生産者の援助になる、というという循環ができると良いと考えている。「心を響かせる、音のような味を出したい」と話す。
時代の風は、フェアトレードを付加価値とする流れになっていて、県外の観光客も来店するという。真に心地よいこと、自分も他者も幸せになる、という考え方の商品が人と人を繋げていると感じた。
（吉田ユリノ/まちなか世界ネット＝とちぎ海外協力ＮＧＯセンター）
●〒322-0037 鹿沼市中田町1066
●TEL 0289-63-5078 ●http://www.acariechocoiat.com
●Open 11-18時 ●定休:毎水＆第1,3火 ●駐車場有
■フェアトレードとは■
・国際産直
・適正な価格で取引をすることで途上国の生産者の自立を応援
・地球環境と生態系を守る農法で生産
・お買い物が海外協力になるしくみ