山元町で、ついにイチゴの出荷が始まりました!

1119日には仙台市中央卸売市場で、同26日には主要消費地のひとつである北海道の札幌市中央卸売市場でも初競り。昨年より1ヵ月遅れ、また出荷量も同時期に比べ激減したものの、品質は上々とのこと。

札幌では、復興へのエールを込めて、すべて1パック2000円という高値で取引されたそうです。

 

27日の日曜日、所用のついでに立ち寄った山元町の農産物直売所「夢いちごの郷」でも、店内に並んだイチゴを発見。

先週立ち寄った際にお店の方に伺った話では、すでに出荷は始まったものの、やはり市場への出荷が優先されるため、店頭に並ぶのは12月に入ってからになるのでは…とのことだったので、予想外のイチゴの姿に驚きと感動もひとしお。農家さんもやはり地元の方々に、イチゴを見て、食べて頂きたいという願いがあったのではないかと。

 

それやこれやでお店の方と話していると、たまたま、地元の方が店内に。

いちごを見て、同じく「わぁ、イチゴ!」とぱっと笑顔になり、たいそう喜んでおられる様子。ラベルに記された生産者の方をご存知のようで、話を伺うと、実は震災前には山元町にある選果場で働いてらしたとのこと。

3月といえばまさにイチゴの出荷時期、しかし震災当日はたまたま誕生日だったために、選果場には行かなかったそうで、

「忘れられない誕生日になっちゃったわねぇ…」と店員さんが声をかけると、地元のお客さんは、ふっと声を詰まらせ、少しの間、静かな時間が流れ…。

 

イチゴ選果場(JAみやぎ亘理 山下支所)は海から程近く、津波によって内部は壊滅。

出荷を待つばかりだったいちごも全て押し流されたという。近隣の農家の方で犠牲になった方も多く、イチゴ農地も実にその9割以上が津波の被害を受けた。お客さんもきっと、イチゴを見て思うところがあったのだろう。あの日はまだ、決して終わってはいない。

けれども、

こうして農家の方々の努力が実って、それを見た町の方が、喜んで笑顔になって…

少しずつ、前に歩み始めている。その歩みが、また新たな歩みに繋がっていく。

歩みが止まってしまわないよう、

出来ることを、今。そして、これからも。

                            記・T.S

 

とちおとめ&ミニおとめ(^-^)

 

クリスマスを前に、東北一のイチゴの産地、宮城県山元町、亘理町で、津波の被害に遭いながらも再起した農家が、イチゴの出荷を始めている。山元町のイチゴ農家、大坪光男さん(61)のビニールハウスには、約1メートルの津波が流れ込み、泥がたまった。

しかし、ボランティアによる泥かきなど支援の手に支えられ、例年より1カ月遅れたが、真っ赤でおいしそうなイチゴがなった。念願の収穫が始まり、大坪さんは「みんながいなかったらここまでできなかった」と話す。イチゴパックに貼られた「感謝の心」シールは、大坪さんたちの気持ちそのものだ。

 

「感謝の心」込めてイチゴの出荷開始 宮城の山元・亘理町 産経ニュース 2011.11.20