快晴の下、am7:50 Vネット事務所に5人の精鋭たちが集結。
きょうのメニューは、まけないぞう講習会、茶話会、マッサージ、支援物資の配布、買い物サポートなど。
am9:30 一本木に到着。
先月、アンケートで欲しい物資を募ったので、まずはその配布から。
今回は、コタツ布団、コタツ敷き、毛布などの大物を持参した。
支給された布団だけでは、夜中寒くて眠れないとのこと。
このところ急に冷え込んできたので、皆さんにとても喜ばれた。
ご寄付くださった方々、ありがとうございました。
集会場に行くと、すでにお針箱を持ったYさんが待っている。
「部屋に一人でいても、笑うことなんかないからね。
毎週月曜日は、あんたたちが来てくれるから、楽しみで楽しみで…。
まけないぞうの夢まで見ちゃったよ(笑)」
早速、テーブル、座布団などの準備。
すると、Yさんが教えてくれた。
「座布団っていうのはね、縫い目がない輪の方を、お客さんの前に敷くんだよ。
こんなうるさいこと言う年寄りは、嫌われちゃうけどね」
「とんでもない! 知りませんでした。これからもいろいろ教えてください」
そんな会話が微笑ましい、矢吹の今日この頃。
このふかふか立派な座布団20枚は、日光市議の平木さんが調達してくださった。
先月、餅つきで矢吹入りしてくださった際、「この集会場には、座布団がないんですよね」とつぶやいたら、
2~3日後に電話が掛かってきた。
「座布団20枚、寄付していただいたので、これからVネットに届けるね。30分後に取りに来て」
ひぇ~。対応、はやっ!
早速車に積み込み、矢吹に届けた。
黄色いTシャツ軍団が集会場に到着すると、続々と仮設の皆さんが集まってくる。
まけないぞうを仕事として始めようとする方たちは、「一週間分の宿題を持ってきた」と、完成品20体を見せてくれた。
ひとつひとつ点検し、修正すべきところをボランティアと一緒に手直しする。
裁縫が苦手な方や、体調が悪くて細かい仕事ができない方などは、隣のテーブルで、お茶を飲みながらおしゃべりしている。
実は、ここに私のこだわりがある。
大きな茶話会の時はムリだが、今日のように小さな茶話会の時には、素敵な湯飲みと、おしゃれなコーヒーカップを用意する。
紙コップや、プラスチックで飲むよりも、何倍もおいしく感じるからだ。
お茶葉や、コーヒー豆も、上等な物は香りが違う。
「おいしいよー。こんな贅沢していいのかい。悪いね。喫茶店にいるみたいだよ」と、皆さん喜んでくださる。
「どんな高級なお店で飲むよりも、皆さんとおしゃべりしながら、こうして一緒に飲むお茶やコーヒーの方が、私はずっとおいしく感じるのです。
たった一杯に幸せを感じます」
と言うと、一人の方が、しみじみつぶやいた。
「ほんと。幸せって、こういうことなんだね…」
まけないぞう製作の合間に、整体師のボランティアが、マッサージをしてくれた。
「気持ちよかった~」「次は私の番ね」「じゃあ、その次は、私が予約」「その後、わたし!」と、次から次に予約が入る。
お裁縫で、肩が凝ったらマッサージ。そのあとは、おいしいお茶を飲んで一服。
気がつくと、あっという間に終了予定の14時になっていた。
きょうのボランティアは、初顔合わせの方もいたが、みんな「あ・うん」の呼吸で動いてくれた。
年齢・性別・職業を越え、互いに助け合う素晴らしき仲間たち。
周りの状況を見て、次に何をすべきか判断できるのだ。
この連携は、最高に気持ちいい。
「人は財産」という言葉があるが、Vネットで出会えたこの「人と人とのつながり」を、大切にしていきたいと思う。
遅いお昼をとろうとしていたら、矢吹の見守り隊・隊長がやってきた。
冬物衣料を大量に積んできたため、急遽バザーを開くことに。
前回のアンケートで、「支援物資が欲しい」と答えた方々のお宅を訪問すると、
今まで「まけないぞう」には、いらっしゃらなかった方たちも、顔を出してくれた。
双葉町や川内村から避難して来た方たちは、「知り合いがいなくて不安」と口々におっしゃっている。
半身マヒの男性や、高齢で外出が困難な方がいることも、アンケートの調査で分かった。
隊長は、80歳の女性に付き添い、買い物サポートに出かけた。
集会場の後片付けをして、Vネットに戻ったのは、17時過ぎ。
きょうの事務所はお休みで、シャッターが閉まっていた。
小山や栃木から来たボランティアは、これからそれぞれの帰途に着く。
「きょうは楽しかった~」「一日があっという間だった」「忙しかったけど、充実してました」…という感想を残して。
毎週月曜日には、こんな感じで、矢吹の一本木仮設に、見守り隊が伺っています。
ご興味のある方は、ご連絡ください。
ぜひご一緒しましょう。
お待ちしています。
早川 美奈子