目の前の人が抱える困難と想いを伝えたい NPO法人Dialogue for People・事業部 田中えりさん

 5月9日のみんながけっぷちラジオでは、NPO法人Dialogue for People(以下:D4P)事業部の田中えりさんをゲストに迎えた。D4Pは、社会課題の問題や困難に直面する人々の生きる姿を文章や写真、映像などのさまざまな表現方法で伝える独立系メディアだ。田中さんは、事業部としてSNS運用やイベントの運営などに携わっている。

 

 

大衆ウケの記事に違和感。「人のありのまま」を伝えたい

 田中さんは元、下野新聞の記者。転職はメディアとしての伝え方の理想が新聞とは違った体。新聞では多くの人が共感するトピックを扱う。“栃木県出身の人“や“震災被害に遭った人“など「〇〇な属性の人の意見」が主語として扱われ、その人が本当に伝えたいことが伝わらないことがある。D4Pは、NPOとして広告でなく寄付で成り立つ独立系メディアとして、大衆に向けた新聞では扱われない「一個人の意見」発信している。以前からD4Pの活動に注目していた田中さん。記者の求人募集をきっかけに転職。

 

取材は「共通点を探すこと」がポイント

 取材で心がけていることを聞くと、「共通点を探すこと」と田中さん。意識するようになったのはアメリカへ留学したことから。「アメリカは日本とは違っていろんな人種や文化が共存している国。違う人ばかりだからこそ、アジア人を見つけるとすごく安心した」とのこと。それを聞いてハッとした。私(森田)は事前取材する時に、「何かを成したすごい人」と身構えてしまう。でも、「すごい人」とフィルターをかけると、自分と異なっているところばかりを探そうとしてしまう。世の中には年齢や職業、性格、趣味など違うものを持つ人で溢れているからこそ、「違い」とともに「共通点」や「自分とつながる視点」を探すことが重要だと感じた。(森田)

 

NPO法人Dialogue for People

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